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「高嶋テラス」開拓

緊急事態宣言があり4月の中旬から5月末まで休業していたので、何かと楽しみにしていたゴールデンウィークの営業も無く、長期休暇となってしまいました。

 

5月末には全国(京都府内)でも早めの定額給付金が振り込まれて、なんとか靑竈の維持費の支払いが出来ましたが、来客は少なくのんびりした営業の日を過ごしてます。

「土方殺すにゃ刃物は要らぬ、雨の三日もふればよい」ではないが、靑竈の蓄えの少なさに改めて溜息が出ました。

 

休業中とて家で過ごすか出かけて行ける処は限られていましたが、友達が丹後松島の丘の土地を入手したのでそこへ通っていました。

 

丘の土地は元は稲田であった所で、長いこと放置され笹竹や木がぼうぼうと生えていて人が立ち入れない状態だったのですが、草刈機とチェーンソーで刈り取って燃やし、木の根っこを掘り起こしての開拓の末なんとかテントが張れる様にまでなりまして。

眼下には湾曲に広がるビーチと毎年形が変わる河口、海へと沈む夕日が楽しめる絶景の場所で、湧水をポリタンで運び自炊しながらそこに生えていた木で焚き火をして、夜は火と星空を眺めながらテントで寝て過ごしていました。

 

先週の金曜日に近所の道路に車に撥ねられた猪が横たわっていたので、車で靑竈まで運んで来て捌きました。

周りから丸見えの舟屋で猪を捌いているのを通報されて、派出所のお巡りさんの飛び入り参加というハプニングもありました。

どうやら禁猟期に狩猟したと勘違いされたらしいです。

拾ってきた猪で違法性が無いことは理解してもらえましたが、一緒に居た友人たちは名前と住所、生年月日、職業を紙に書かされて、解体途中の猪と一緒に証拠写真を撮られていました。

私もミニパトに乗って猪が横たわっていた場所まで行き、道路に残っていた血を指差しながら撮影されました。

 

腑分けした猪を開拓地に持って行き串焼きや炒め物、すき焼き、頭と猪足の毛を焚き火で燃やし塩茹でにして頂きました。

連日の食事が素晴らしい御馳走になり、ビールの消費量も増えて・・・。

 

「高嶋テラス」の開拓は始まったばかりですが、まるで先の見えない双六かロールプレイングゲームのように、進んでみて初めて分かる展開や、人々との楽しい出会いや少々の難問が次々と現実に溢れてきて実にワクワク満載です。

乞うご期待でござる!

 

 

最近の伊根は急激に観光地化される以前の静けさに戻ったかの様です。

今後の不安はありますが、久しぶりに仕事が出来て、靑竈で喫茶を楽しんでいただいたお客さんに癒されてます。

 

またのんびりしに来てください。

もちろん初めての方も。

美味しい台湾茶とお茶請けを用意して、ご来店をおまちしています。

 

 

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