5月26日(木)に立花秀輝さんのライブを行ないました。今回は伊根、京都、四日市、名古屋を巡る立花さんのソロ・ツアーの初日でした。
5月に10ステージ以上のライブを終えた立花さんは、東京から夜行バスに乗って京都で高速バスを乗り継ぎ、天橋立を重い荷物を持って散歩をしてからローカルバスに乗って伊根にやって来ました。
海に風がなく穏やかな水面なら音は極小で、波風があれば少し上げて、雨なら存分な音量で演奏していただく予定でしたが、当日は予報とは違い雨は降りませんでした。
伊根湾(靑竈)では、波の無い止まった様な水面の状態だと海面が反響板のような役割をして、100m離れた対岸まで普通の話し声の内容が分かってしまうほど音が届きます。波風があれば音は吸収され散ってしまい、雨なら分厚いカーテンのように音を遮断してくれます。
そんな天気と音量の話を到着したばかりの立花さんとかわしつつの歓迎でしたが、こちらは準備が大幅に遅れていて、会場はいつものお茶屋さん状態。
用事を終えて向かっているはずのスタッフを待ちわびながら一人でウロウロしていましたが、ほどなく幸ちゃん、下ちゃん、大志君が到着。 長旅で疲れている立花さんの寝息を聞きながら、手分けをして会場作りが進んで行きました。
なんとか会場を整え開場しましたが、なんとお客さんは一人。開演時間になっても客足が伸びず、開演時間を遅らせることに。
立花さんに開演時間のことを伝えると「いつでもいいよ」と言っていただけましたが、演奏が始められたのは20時で、なんと1時間押し。
予想よりは少なめでしたがお客さんも入って、素敵なサキソフォンの音色が舟やに響き始めました。
途中で休憩を入れての演奏でしたが、休憩の時に水餃子の注文がいくつも入ってしまい、私は厨房のコックさん状態。
お湯が沸くボコボコを聞きながらタイマーで時間を計り、盛りつけてお客さんに出し、またボコボコやって出しを繰り返しているうちに最早ライブは終盤に差し掛かっていました。
なんだよー!これじゃぁ起承結で、途中を観ていない映画とおなじじゃねーかーと後の祭りでしたが、会場の雰囲気がとても好い空氣感でしたので、水餃子の注文を引き受けてしまった後悔の気持ちも何処かへ行ってしまい、いつもの穏やかな私に。
最後は演奏の余韻に浸っているお客さんに、立花さんが「アンコールはないんでしょうか」と嬉しい一言。
昨秋も不破さん、若林さんと一緒に来ていただいた時にも感じたことですが、客席の真剣な眼差しがとても心地好く感じました。良く言うと擦れてなくて、逆は肩に力が入って真面目すぎ。演者も、ある意味ではやりやすくやり甲斐のある客席との距離感を感じていただいたのだろうと、終演後の会場の雰囲気を感じながら思いました。
フライヤーの宣伝協力を快く引き受けていただいたお店の方々、終演後の会場を静かに盛り上げてくれたDJろびた君、心の支えの頼もしいスタッフとご来場いただいたお客様のおかげで素敵な演奏会になりました。
美味しい食材を提供していただいた伊原さん、梅本農場さん、三野養鶏さん、向井酒造さんありがとうございました。
そして今回の主役、今頃は「渋さ知らズ」のメンバーとヨーロッパツアーに向い、空で揺られているであろう立花秀輝さんありがとうございました&次回の伊根ライブ(未定)、楽しみにしています。
無事に立花さんを送り出して見送りたかったのですが、うっかり一年前の友人との約束を忘れていて、立花さんに靑竈の鍵を預けてその夜の内に愛知県の豊田市へと向かいました。豊田大橋の千石公園で今年5回目となる「橋の下世界音楽祭」に参加の為、お茶の道具を車に積み込んで夜道を走りました。
途中、京都で携帯電話を失くし(後に中京警察署で発見)、橋の下初日は朝から酔い過ぎて記憶がおぼろげですが、2泊3日の橋の下音楽祭、仲間達と素敵な時間を過ごしました。
2日目と3日目は予定どおり朝から夕方までお茶を淹れて(無料で)いましたが、メイン会場からは離れた駐車場の入り口に近いところだったせいか、お客さんは一緒に居た仲間以外は2人でした。
来年も開催されるようでしたら、次回は出店してみたいなと考えています。
橋の下から伊根に戻った翌日に広島へ向かいました。東千田公園で行なわれた旅するテント芝居「劇団どくんご」の広島公演と「カフェ・テアトロ・アビエルト」のイベント「冤罪を叫び続ける死刑囚の絵展」での蜷川泰司さんの講演と、何カ所かの広島の水の調査&試飲が目的の旅となりました。
広島でお世話になった皆さんと久しぶりに逢えた友人達に感謝!ありがとうございました。